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ひらり、空中分解 「十年間」やっと観劇

稽古場での最終稽古をみて、舞台稽古をみて
そして・・・千秋楽に本番をみた。

考えてみたら、すべて、その場その場での
「最後の瞬間」をみられたワケだ。
その瞬間、瞬間を凝縮して、みるというのは、面白い経験だった。

「沢山の不安と、焦り、そして・・・怖れ」

どんなに、いい本でも
どんなに、いい演出家・スタッフ・役者が揃っても
初日が近づくにつれ
これは舞台を作るモノには欠かせない感情。

二回の「最後の瞬間」では
彼らは、それに、押しつぶされそうにも見えた。

けれど・・・
千秋楽にみた、5人は本当に輝いていた。
それぞれが、それぞれの場面で浮き立ち、生きていた。
そこにはもう「不安」も「焦り」も「怖れ」も・・・ない。

そして、何より
沢山の観客に愛されていた。
演出家や作家は呟く・・・
「なんで、この芝居が最初っから、出来ないんだろう」
「稽古中からこの芝居が出来たらもっともっとよくなるのに」

でも・・・どうかしら?それは、無理な事なのかも。
だって、この彼らの姿を最終的に作り上げたのは
この芝居を見に来た、すべてのお客様の力だから。

で、もちろん、そんな愛される「素材」を作ったのは演出と本とスタッフの力。
「素材」が悪いと、いくら、料理をされても「おいしく」はならないモノ。

に、しても、今回、5人で初めての公演らしい。
私は、数えてたらこれで6本見てる。
でも、こんなに、それぞれの良さが出た作品はない。

きっと・・・
作家の金津氏は、ずっとずっと、5人だけの本を書きたかったのだろうなと思う。彼のそれぞれの役者への愛情があふれ出し、そこに、ヒラリ5人がピタリとはまり、思う存分暴れ出した瞬間、私たちは彼らから目を離せなくなり、彼らと一緒に、笑い、泣く事が出来たんだろう。

この最後の瞬間。たまらなかったな。

しかし
初めての船出で、代表作を出してくるとは。すごい、すごい。
次回が大変(笑)私たちの期待はどんどんふくらむ。

5人で奏でる音をもっともっと聞きたい。
調整の取れてない音だけど(笑)

でも

「愛すべき不協和音」
それが「ひらり」

・・・だと、思う。

ヒラリの皆様。
すてきな「瞬間」につきあわせてくれてありがとう。
この出会いに感謝して
私も本番近し!
さて、ユルユルやるど~~~(→ユルユルかい!!)
by hagoromo1011 | 2005-11-08 11:21 | お芝居四方山
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